病院の良し悪し

ぎっくり腰になってしまうと、その激しい痛みから、「この痛みはいつまで続くのだろう」「どれくらいで仕事や日常生活に戻れるのだろう」と不安になるものです。ぎっくり腰の治療期間、つまり治るまでの期間は、症状の重症度や原因、そして適切な治療やセルフケアが行われたかどうかによって、個人差が非常に大きいため、一概に「何日で治る」と断言することはできません。一般的に、軽症のぎっくり腰であれば、適切な安静と初期対応（アイシングや消炎鎮痛剤の使用など）を行えば、数日から1週間程度で日常生活に支障がない程度まで回復することが多いようです。しかし、この段階で無理をしてしまうと、症状が長引いたり、再発したりする可能性があるため注意が必要です。中等症のぎっくり腰で、痛みが強く、動くのが困難な場合は、回復までに1週間から数週間程度かかることがあります。この場合は、医療機関を受診し、医師の指示に従って、薬物療法やコルセットによる固定、そして安静をしっかりと守ることが大切です。痛みが和らいできたら、徐々にリハビリテーション（ストレッチや軽い運動など）を開始し、再発予防に努めます。重症のぎっくり腰や、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症といった基礎疾患が原因となっている場合は、治療期間がさらに長くなる傾向があります。数週間から数ヶ月、場合によってはそれ以上の期間、治療やリハビリテーションが必要となることもあります。痛みが慢性化してしまうケースも稀ではありません。重要なのは、自己判断せずに、早期に医療機関を受診し、正確な診断を受けることです。そして、医師の指示に従い、焦らずに治療に取り組むことが、結果的に早期回復への近道となります。また、一度ぎっくり腰になると、再発しやすいと言われています。症状が改善した後も、油断せずに、正しい姿勢を心がけたり、適度な運動で腰回りの筋力を維持したりするなど、再発予防のための生活習慣を続けることが大切です。