水疱瘡(水痘)は、非常に感染力の強い感染症の一つです。そのため、発症した場合は、周囲への感染拡大を防ぐために、適切な期間、自宅で療養し、保育園や幼稚園、学校などを休む必要があります。水疱瘡の感染力は、発疹が現れる1~2日前から、全ての水疱がかさぶたになるまでの期間に最も強いと言われています。特に、水疱の中にはウイルスが大量に含まれているため、水疱が破れて滲出液が出ている間は、接触感染のリスクも高まります。また、空気感染や飛沫感染によっても広がるため、同じ空間にいるだけでも感染する可能性があります。では、具体的にいつから登園・登校が可能になるのでしょうか。学校保健安全法では、水疱瘡は「第二種の感染症」に分類されており、出席停止の期間の基準が定められています。その基準は、「全ての発疹が痂皮化(かさぶたになること)するまで」とされています。つまり、新しい水疱が出なくなり、今ある全ての水疱が完全に乾いてかさぶたになれば、他の人にうつす心配はほとんどなくなるため、登園・登校が許可されることになります。この期間は、個人差がありますが、一般的には発疹が出始めてから1週間から10日程度かかることが多いようです。ただし、最終的な登園・登校の許可は、医師の診断に基づいて判断されます。治癒証明書や登園許可書が必要となる場合もあるため、医療機関を受診した際に確認しておきましょう。自宅療養期間中は、できるだけ他の人との接触を避け、特に免疫力の低い乳幼児や高齢者、妊婦さんなどには近づかないように注意が必要です。兄弟姉妹がいる場合は、感染対策を徹底し、もし感染の兆候が見られたら早めに受診するようにしましょう。