病院の良し悪し

2025年7月
  • 整形外科?整骨院?ぎっくり腰の適切な受診先

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    ぎっくり腰の激しい痛みに襲われた時、「整形外科に行くべきか、それとも整骨院や整体院でも良いのだろうか?」と悩む方は少なくありません。それぞれの施設でできることや、専門性が異なるため、症状や状況に合わせて適切な受診先を選ぶことが大切です。まず、整形外科は、医師が診断と治療を行う医療機関です。骨、関節、筋肉、靭帯、神経といった運動器系の疾患を専門とし、ぎっくり腰(急性腰痛症)もその主要な対象疾患の一つです。整形外科では、問診や身体診察に加え、必要に応じてレントゲン検査やMRI検査、CT検査といった画像診断を行い、痛みの原因を医学的に特定します。これにより、単なる筋筋膜性の腰痛なのか、あるいは椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、圧迫骨折といった、より専門的な治療が必要な疾患が隠れていないかを鑑別することができます。治療としては、薬物療法(消炎鎮痛剤、筋弛緩薬など)、コルセットによる固定、安静の指示、そして痛みが和らいできたら理学療法(温熱療法、電気治療、牽引療法、運動療法など)が行われます。一方、**整骨院(接骨院)**は、柔道整復師が施術を行う施設です。柔道整復師は、打撲、捻挫、挫傷(肉離れ)、そして骨折や脱臼の応急処置(その後の治療は医師の同意が必要)を行うことができる国家資格者です。ぎっくり腰のような急性の腰痛に対しては、手技療法(マッサージ、ストレッチなど)や物理療法(電気治療、温熱療法など)を用いて、筋肉の緊張を和らげたり、血行を促進したりすることで、痛みの緩和を目指します。ただし、整骨院では、医師のような診断行為や、レントゲンなどの画像検査、薬の処方はできません。整体院は、法的な資格制度がなく、様々な手技を用いて体のバランスを整えることを目的とした施設です。ぎっくり腰の痛みの緩和を謳っているところもありますが、医学的な診断や治療は行えません。ぎっくり腰の初期対応としては、まずは整形外科を受診し、医師による正確な診断を受けることが最も重要です。重大な疾患が見逃されるリスクを避けるためにも、まずは医療機関で診てもらうことをお勧めします。その上で、医師の指示やアドバイスに従い、必要であれば整骨院などを補助的に利用することを検討するのが良いでしょう。