ふと子供のお腹を見ると、赤いブツブツとした湿疹が広がっている…そんな時、親としては心配になりますよね。子供のお腹にできる湿疹の原因は様々で、比較的よくあるものから、少し注意が必要なものまであります。原因を特定し、適切な対処をすることが大切です。まず、最も一般的な原因の一つが、**あせも(汗疹)**です。特に夏場や、厚着をさせすぎた時、あるいは活発に動き回って汗をたくさんかいた後に、汗の出口(汗管)が詰まって炎症が起こり、赤い小さなブツブツや水ぶくれのような湿疹が現れます。お腹は、衣類で覆われて蒸れやすく、あせものができやすい場所の一つです。次に、乾燥性湿疹も考えられます。空気が乾燥する冬場や、お風呂での洗いすぎ、あるいは保湿ケアが不十分だと、皮膚のバリア機能が低下し、乾燥してカサカサしたり、かゆみを伴う赤い湿疹ができたりします。お腹も、皮脂の分泌が比較的少ないため、乾燥しやすい部位です。また、アトピー性皮膚炎の症状の一つとして、お腹に湿疹が現れることもあります。アトピー性皮膚炎は、乾燥肌とバリア機能の低下、そしてアレルギー体質が関与する慢性的な皮膚炎で、強いかゆみを伴う湿疹が、良くなったり悪くなったりを繰り返します。お腹は、乳幼児期のアトピー性皮膚炎で湿疹ができやすい部位の一つです。さらに、接触皮膚炎(かぶれ)も原因となり得ます。下着のゴムや素材、おむつのギャザー、あるいは衣類に使用されている洗剤や柔軟剤、保湿剤などが肌に合わず、アレルギー反応や刺激反応を起こして、お腹に湿疹ができることがあります。その他、虫刺されや、稀ですが食物アレルギーの症状としてお腹に湿疹が出ることもあります。また、乳児湿疹の一環として、生後間もない赤ちゃんのお腹に湿疹が見られることもあります。これらの原因は、子供の年齢や季節、生活環境などによっても可能性が変わってきます。症状が続く場合や、かゆみが強い場合は、自己判断せずに小児科や皮膚科を受診し、医師の診断を仰ぐようにしましょう。