喉の近くにできた口内炎は、その場所ゆえに特有のつらい症状を引き起こすことがあります。食事や会話にも影響が出るため、できるだけ早く症状を和らげたいものです。ここでは、喉の近くの口内炎の主な症状と、家庭でできる対処法について解説します。まず、代表的な症状としては、**嚥下痛（えんげつう）**が挙げられます。食べ物や飲み物を飲み込む際に、喉の奥に鋭い痛みやしみるような痛みを感じます。症状がひどい場合は、唾液を飲み込むだけでも痛みを伴うことがあります。また、声のかすれ（嗄声：させい）や、喉の違和感、イガイガ感なども現れることがあります。口内炎が声帯に近い場所にできると、声が出しにくくなることもあります。さらに、口内炎が炎症を起こしているため、微熱が出たり、首のリンパ節が腫れたりすることもあります。これらの症状に対する家庭での対処法としては、まず口腔内を清潔に保つことが基本です。食後はもちろん、こまめにうがいをして、細菌の増殖を抑えましょう。刺激の少ないうがい薬や、殺菌成分の入ったうがい薬を使用するのも効果的です。次に、食事内容に気をつけることです。熱いもの、辛いもの、酸っぱいもの、硬いものなど、刺激の強い食べ物は避け、喉ごしの良い、柔らかく消化の良いものを選びましょう。おかゆや雑炊、ゼリー、ヨーグルトなどがおすすめです。水分補給も大切ですが、冷たすぎるものや熱すぎるものは避け、常温に近いものを選びましょう。また、十分な休息と睡眠をとり、免疫力を高めることも重要です。ストレスを溜めないようにリラックスできる時間を作りましょう。痛みが強い場合は、市販の口内炎治療薬（スプレータイプや貼り薬など）を使用することも検討できますが、喉の奥に使用できるタイプか確認が必要です。ただし、これらの対処法はあくまで症状を和らげるためのものであり、症状が長引く場合や悪化する場合には、必ず医療機関を受診するようにしてください。