風邪の症状である咳や鼻水が1ヶ月以上も治まらない時、「一体、何科を受診すれば良いのだろう?」と迷ってしまうことがあるかもしれません。長引く症状の原因を正確に突き止め、適切な治療を受けるためには、症状や状況に応じた診療科を選ぶことが重要です。まず、最も一般的な選択肢となるのが内科です。内科は、風邪を含む一般的な感染症や、呼吸器系の疾患、アレルギー疾患など、幅広い症状に対応しています。かかりつけの内科医がいる場合は、まずはそちらに相談するのが良いでしょう。医師は、症状や経過を詳しく聞き取り、必要な検査(胸部X線検査、血液検査など)を行った上で、診断を下し、適切な治療法を提案してくれます。咳の症状が特に強い場合や、呼吸が苦しいといった症状がある場合は、呼吸器内科を受診することを検討しましょう。呼吸器内科は、気管支炎、肺炎、喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)など、肺や気管支の病気を専門とする診療科です。より専門的な検査や治療を受けることができます。鼻水や鼻づまり、後鼻漏(鼻水が喉に流れる感覚)といった鼻の症状が中心である場合は、耳鼻咽喉科の受診が適しています。耳鼻咽喉科では、副鼻腔炎(蓄膿症)やアレルギー性鼻炎、喉の炎症などを専門的に診療し、鼻や喉の状態を直接観察しながら治療を行ってくれます。お子さんの場合は、小児科を受診するのが基本です。小児科医は、子どもの病気全般に精通しており、年齢や発達に応じた適切な診断と治療を行ってくれます。どの科を受診すべきか迷った場合は、まずはかかりつけ医に相談するか、総合病院の総合受付などで症状を伝え、適切な診療科を案内してもらうのが良いでしょう。