熱中症の疑いで病院を受診した場合、どのくらいの費用がかかるのか、どのような検査が行われるのか、気になる方もいるでしょう。費用や検査内容は、症状の重症度や受診する医療機関、保険の種類などによって異なりますが、一般的な目安について解説します。まず、費用についてですが、健康保険が適用される場合、自己負担割合(通常は1割~3割)に応じた金額となります。軽症で、診察と簡単な処置(経口補水液の指導など)で済んだ場合は、数千円程度で済むことが多いでしょう。しかし、点滴による水分・電解質補給が必要になったり、血液検査や尿検査などが行われたりすると、費用は1万円を超えることもあります。さらに、入院が必要となるような重症の場合は、入院費用も加算されるため、より高額になる可能性があります。具体的な検査内容としては、まず問診と身体診察が行われます。いつからどのような症状が出ているのか、暑い環境にどのくらいいたのか、水分補給の状況などを詳しく聞き取られます。体温測定、血圧測定、脈拍測定なども基本的な診察に含まれます。症状に応じて、血液検査が行われることがあります。血液検査では、脱水の程度(ヘマトクリット値、尿素窒素など)、電解質バランス(ナトリウム、カリウムなど)、腎機能、肝機能、炎症反応などを調べ、熱中症の重症度や合併症の有無を評価します。尿検査も、脱水の程度や腎機能の評価に役立ちます。重症の場合や、他の疾患との鑑別が必要な場合には、心電図検査や胸部X線検査、頭部CT検査などが行われることもあります。これらの検査は、医師が必要と判断した場合に行われるため、全ての患者さんに行われるわけではありません。受診前に費用の概算や検査内容について不安な場合は、医療機関の窓口で事前に確認してみるのも良いでしょう。
熱中症で病院受診費用や検査内容について