-
セルフケアで改善しないかかと痛受診の目安
急なかかとの痛みに対して、安静にしたり、ストレッチをしたり、市販の湿布を貼ったりといったセルフケアを試みる方も多いでしょう。軽度の場合は、これらの対処で症状が改善することもあります。しかし、なかなか痛みが引かない、あるいは悪化するような場合は、医療機関の受診を検討する必要があります。では、どのような状態になったら受診すべきなのでしょうか。その目安を知っておきましょう。まず、痛みの強さと持続期間です。日常生活に支障が出るほどの強い痛みが続く場合や、数日安静にしていても痛みが全く軽減しない、むしろ徐々に悪化している場合は、自己判断せずに医療機関を受診すべきです。特に、夜も眠れないほどの痛みや、安静にしていてもズキズキと痛む場合は、炎症が強いか、あるいは他の重篤な原因が隠れている可能性があります。次に、症状の変化です。最初はかかとの痛みだけだったのに、徐々に腫れや熱感が出てきた、あるいは内出血が見られるようになった、しびれや感覚の異常が現れたといった場合は、単なる足底筋膜炎ではなく、骨折や神経の圧迫、感染症などを疑う必要があります。また、痛みをかばって歩いているうちに、膝や股関節、腰など、他の部位にも痛みが出てきた場合も、早めに専門医に相談しましょう。歩行困難も受診の重要なサインです。痛みのために普通に歩けない、びっこを引いてしまう、体重をかけると激痛が走るといった場合は、日常生活への影響も大きいため、適切な治療が必要です。原因がはっきりしない場合も受診を検討しましょう。特に思い当たる原因がないのに、急にかかとの痛みが始まった、あるいは徐々に痛みが強くなってきたという場合は、専門医による診断が不可欠です。これらの目安に当てはまらなくても、かかとの痛みが気になり、不安を感じているのであれば、一度整形外科を受診し、医師の診察を受けることをお勧めします。早期の診断と適切な治療が、症状の悪化を防ぎ、早期回復への近道となります。