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かかと以外も痛い?他の部位への影響と診療科
急なかかとの痛みは、その部分だけの問題にとどまらず、体の他の部位にも影響を及ぼすことがあります。かかとの痛みをかばうような不自然な歩き方や姿勢を続けていると、膝や股関節、腰、さらには首や肩にまで負担がかかり、新たな痛みや不調を引き起こす可能性があるのです。例えば、かかとが痛くてつま先立ちのような歩き方になったり、片足に体重をかけないようにしたりすると、反対側の足や膝、股関節に過度な負担がかかります。これが長期間続くと、それらの関節に炎症が起きたり、筋肉が疲労したりして、痛みが生じることがあります。また、痛みを避けるために前かがみの姿勢になったり、体を傾けたりすることで、腰椎や骨盤に歪みが生じ、腰痛の原因となることもあります。さらに、体のバランスが崩れることで、首や肩の筋肉にも余計な緊張が走り、肩こりや首の痛み、頭痛といった症状が現れることもあります。このように、かかとの痛みがきっかけで、全身の様々な部位に連鎖的に不調が広がってしまうケースは少なくありません。もし、かかとの痛みに加えて、膝や股関節、腰、首、肩など、他の部位にも痛みや違和感が出てきた場合は、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。まずは、かかとの痛みの原因を特定し、治療を行っている整形外科の医師に、他の部位の症状についても相談してみましょう。整形外科医は、体全体のバランスや姿勢、歩行の様子などを評価し、かかとの痛みと他の部位の症状との関連性を判断してくれます。必要に応じて、他の部位に対する治療やリハビリテーションの指導、あるいは他の専門科(例えば、神経内科やリハビリテーション科など)への紹介を行ってくれることもあります。かかとの痛みだけでなく、体全体のバランスを整えるという視点を持つことが、根本的な問題解決に繋がります。