病院の良し悪し

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  • 糖尿病や内科系の病気と手のしびれの関係

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    手のしびれは、整形外科的な問題だけでなく、内科系の病気が原因で起こることもあります。特に、糖尿病は手のしびれを引き起こす代表的な内科疾患の一つです。糖尿病の合併症として起こる「糖尿病性神経障害」は、高血糖状態が長く続くことで、末梢神経(手足の感覚や運動を司る神経)がダメージを受けてしまう病気です。初期には、手足の指先から左右対称に、ジンジン、ピリピリとしたしびれや痛み、あるいは逆に感覚が鈍くなる(感覚鈍麻)といった症状が現れます。進行すると、足の裏に何か一枚紙が貼ってあるような感じ(紙様感)や、砂利の上を歩いているような感じ(砂利道歩行感)といった異常感覚が出たり、温度覚や痛覚が鈍くなったりします。これにより、ケガや火傷に気づきにくくなり、足の潰瘍や壊疽に繋がる危険性もあります。糖尿病性神経障害による手のしびれが疑われる場合は、まず糖尿病の治療を行っている内科(糖尿病内科)を受診し、血糖コントロールを良好に保つことが最も重要です。また、神経障害の症状を和らげるための薬物療法(ビタミンB12製剤や神経障害性疼痛治療薬など)が行われることもあります。その他、内科系の病気で手のしびれの原因となるものとしては、ビタミンB12欠乏症があります。ビタミンB12は神経の機能を維持するために重要な栄養素であり、これが不足すると末梢神経障害が起こり、手足のしびれや筋力低下、バランス感覚の低下などが現れます。胃の切除手術後や、菜食主義者、高齢者などに起こりやすいとされています。甲状腺機能低下症も、代謝の低下に伴い、末梢神経に影響を与え、手のしびれやむくみを引き起こすことがあります。これらの場合は、内科で血液検査などを行い、原因に応じた治療(ビタミンB12の補充や甲状腺ホルモンの補充など)が行われます。このように、手のしびれの原因は多岐にわたるため、他の症状(例えば、口渇、多飲、多尿、体重減少、全身倦怠感など)も伴う場合は、内科的な疾患も視野に入れ、医師に相談することが大切です。