夏の厳しい暑さの中で、熱中症は誰にとっても身近な危険です。最も大切なのは、日頃から熱中症を予防するための対策をしっかりと行うことですが、それでも万が一、熱中症の疑いがある症状が現れた場合には、適切な判断と行動が求められます。「病院へ行くべきか、それとも自宅で様子を見ても良いのか」と判断に迷うこともあるでしょう。そんな時に頼りになるのが、各種の相談窓口です。まず、かかりつけ医がいる場合は、電話で相談してみるのが良いでしょう。普段の健康状態を把握している医師であれば、症状に応じた的確なアドバイスをしてくれるはずです。かかりつけ医がいない場合や、診療時間外である場合は、前述したように、**救急安心センター事業(#7119)**が利用できる地域であれば、こちらに電話相談するのが有効です。医師や看護師などの専門家が、症状を聞き取り、救急車を呼ぶべきか、医療機関を受診すべきか、あるいは応急処置の方法などを指示してくれます。お子さんの場合は、**小児救急電話相談(#8000)**が利用できます。こちらも、夜間や休日に、子どもの急な体調不良について専門家のアドバイスを受けることができます。これらの電話相談窓口は、医療機関を受診すべきかどうかの判断に迷った際に、専門的な視点からの助言を得られるため、非常に心強い存在です。また、総務省消防庁が提供している「救急受診アプリ(Q助)」も、症状に応じた緊急度を判定し、受診の目安や対処法を教えてくれるため、判断の一助となります。もちろん、これらの相談窓口は、あくまでアドバイスを提供するものであり、最終的な診断や治療を行うものではありません。しかし、判断に迷った際に、適切な行動を促してくれるという点で、非常に重要な役割を果たします。熱中症の予防に努めるとともに、いざという時のために、これらの相談窓口の存在を覚えておき、活用できるようにしておくことが大切です。
熱中症予防と病院受診迷ったら相談窓口へ