更年期に手のひらが赤くなる症状が現れた場合、日常生活でのセルフケアや対策によって、症状を和らげたり、不快感を軽減したりすることが期待できます。ただし、他の病気が隠れている可能性も否定できないため、まずは医療機関を受診し、原因を特定してもらうことが前提です。その上で、更年期によるものと診断された場合に試せるセルフケアをご紹介します。まず、自律神経のバランスを整えることが重要です。規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠時間を確保しましょう。毎日同じ時間に寝起きし、質の高い睡眠をとることは、自律神経の安定に繋がります。適度な運動も効果的です。ウォーキングやヨガ、ストレッチなど、無理のない範囲で続けられる運動を取り入れましょう。運動は血行を促進し、ストレス解消にも役立ちます。食事も大切です。大豆製品に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすると言われており、更年期症状の緩和に役立つ可能性があります。納豆や豆腐、豆乳などを積極的に摂取してみましょう。また、ビタミンEは血行を促進し、冷えやほてりを改善する効果が期待できます。ナッツ類やかぼちゃ、アボカドなどに多く含まれています。バランスの取れた食事を基本とし、体を冷やす冷たい飲み物や食べ物の摂りすぎには注意しましょう。ストレスを溜めないことも重要です。趣味の時間を持つ、リラックスできる音楽を聴く、アロマテラピーを楽しむなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。入浴も効果的です。ぬるめのお湯にゆっくりと浸かることで、心身がリラックスし、血行も促進されます。また、手のひらや指のマッサージも、血行を促し、赤みやほてりを和らげるのに役立つことがあります。保湿ケアも忘れずに行いましょう。皮膚が乾燥すると、赤みが目立ちやすくなったり、かゆみが出たりすることがあります。低刺激性の保湿クリームなどで、こまめに手のひらを保湿しましょう。これらのセルフケアを試みても症状が改善しない場合や、日常生活に支障が出る場合は、我慢せずに婦人科医に相談し、適切な治療法(ホルモン補充療法や漢方薬など)について検討してもらいましょう。