病院の良し悪し

2025年11月
  • 大人の耳の下の痛み考えられる原因とは?

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    ある日突然、あるいは徐々に、耳の下あたりに痛みを感じる…。大人になってからこのような症状が現れると、何か悪い病気ではないかと不安になるものです。耳の下の痛みは、様々な原因によって引き起こされる可能性があります。まず、最も一般的な原因の一つが、リンパ節の腫れと痛みです。耳の下や顎の下、首筋には多くのリンパ節があり、風邪やインフルエンザ、扁桃炎といった上気道感染症や、虫歯や歯周病、中耳炎、外耳炎など、顔や首のどこかに炎症が起こると、それに反応してリンパ節が腫れ、押すと痛んだり、何もしなくてもズキズキとした痛みを感じたりすることがあります。これをリンパ節炎と呼びます。次に考えられるのが、耳下腺(じかせん)のトラブルです。耳下腺は、耳の前下あたりにある最大の唾液腺で、ここがウイルスや細菌に感染して炎症を起こすと、耳下腺炎(おたふくかぜはその代表)となり、耳の下が腫れて痛みます。また、唾石症(唾液腺の中に石ができる病気)が耳下腺にできると、食事の時などに唾液の出口が詰まり、耳の下が腫れて激しい痛みを伴うことがあります。顎関節症も、耳の下の痛みの原因となることがあります。顎の関節やその周りの筋肉に問題が生じると、口を開けたり閉じたりする時に顎が痛んだり、カクカク音がしたりするだけでなく、耳の周囲や耳の下にも痛みが放散することがあります。その他、稀ではありますが、帯状疱疹ウイルスによる神経痛(ラムゼイ・ハント症候群など)が耳の周囲に起こると、激しい痛みとともに顔面神経麻痺やめまい、難聴などを伴うことがあります。また、耳下腺腫瘍や悪性リンパ腫といった腫瘍性の病気が、耳の下のしこりや痛みの原因となることもあります。このように、大人の耳の下の痛みの原因は多岐にわたるため、自己判断せずに、痛みが続く場合や他の症状がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。